クラシック音楽、歴史上作曲家アーティスト別
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モーツァルト ドン・ジョバンニ ワルター ウィーン・フィル

■モーツァルト ドン・ジョバンニ(一部)

ピンツァ(ドン・ジョバンニ)
ロンバルディ(ドンナ・アンナ)
ヘルレツグリューバー(ドンナ・エルビーラ)
リスト(騎士長)
ボルジョーリ(ドン・オッタービオ)

ワルター ウィーン・フィル 35年

第1幕1  第1幕2  第1幕3  第1幕4

ブルーノ・ワルターによる貴重なザルツブルグ実況録音。これは残念ながら、1幕の一部しかない。どうしてかな、と思って聴き始める。すると、何と!! ラジオの解説のようなものから始まって驚く。そして、しばらく聴き進めると、なぜ一部しか収録されていないか理由が明らかになる。原盤が傷んで、聞きものにならないのである。残された部分も音飛びがしたり歪んだりと残念なところが幾つもある。僅かだが、これだけでも一応聴くことができるようになったことに、尽力された関係者へ感謝したい。序曲に耳を傾けると、このシリアスな内容のオペラには一見似合わないと思えるような明るい幕開けを予感させる希望に満ちた演奏になっている。この部分だけでも聴き応え十分だ。これがこの上演の素晴らしさを予感させるようで全部が聴けないのはとても残念でならない。それで次の録音で渇きを癒すことにする。


モーツァルト ドン・ジョバンニ ワルター メトロポリタン歌劇場管

■モーツァルト ドン・ジョバンニ

ピンツァ(ドン・ジョバンニ)
バンプトン(ドンナ・アンナ)
ノボトナ(ドンナ・エルビーラ)
キプニス(レポレロ)
コードン(騎士長)
クルマン(ドン・オッタービオ)

ワルター メトロポリタン歌劇場管 42年

第1幕1  第1幕2  第1幕3  第1幕4  第1幕5
第1幕6  第1幕7  第1幕8  第1幕9  第1幕10
第1幕11  第1幕12  第1幕13  第1幕14  第1幕15
第1幕16  第1幕17  第1幕18  第1幕19  第1幕20
第1幕21  第1幕22  第1幕23  第1幕24  第1幕25
第1幕26  第1幕27  第1幕28  第1幕29  第1幕30
第1幕31  第1幕32  第1幕33  第1幕34  第1幕35

第2幕1  第2幕2  第2幕3  第2幕4  第2幕5
第2幕6  第2幕7  第2幕8  第2幕9  第2幕10
第2幕11  第2幕12  第2幕13  第2幕14  第2幕15
第2幕16  第2幕17  第2幕18  第2幕19  第2幕20
第2幕21  第2幕22  第2幕23  第2幕24  第2幕25
第2幕26  第2幕27

ワルターのアメリカ亡命( マーラー交響曲第9番 参照)は、39年なので(スイス経由)まだ、ウィーンを離れてそれ程時間は経っていないが、すでに芸風に変化が見られる。ウィーン時代の演奏はスピード感があったが、ここでは重厚感を増している。これは大戦が終わった後にウィーン・フィルを交えて行った演奏を聴いても変わっていないため(やや早めではあるが)周辺環境が変わったからというより、環境の変化による何らかの進歩があったと考えていいだろう。ずいぶん、ゆったりした流れである。新天地に移動して安心したのだろうか。政治的な理由も心境の変化に影響があったに違いない。もっとも戦争の激しい時期だったにもかかわらず、オーケストラが高い水準を保っているのにも驚かされる。あまりヨーロッパのオペラのライブでは、これほど聴衆の笑い声が入っていることがないが、興行として採算を重視するアメリカならではの演出があったのだろうか、戦時中の収録とは思えないほど笑わせている。これを聴いていると、そういう背景があるためか、何となく複雑な心境になってしまう。せっかくの数少ないワルターのオペラ全曲録音なのであまり深く考えないで純粋に楽しみたい。


モーツァルト ドン・ジョバンニ ブッシュ グラインドボーン音楽祭管

■モーツァルト ドン・ジョバンニ

ブラウンリー(ドン・ジョバンニ)
スーエツ(ドンナ・アンナ)
ヘルレツグリューバー(ドンナ・エルビーラ)
バッカローニ(レポレロ)
フランクリン(騎士長)
パタキー(ドン・オッタービオ)

ブッシュ グラインドボーン音楽祭管 36年

第1幕1  第1幕2  第1幕3  第1幕4  第1幕5  第1幕6  第1幕7
第1幕8  第1幕9  第1幕10  第1幕11  第1幕12  第1幕13  第1幕14
第1幕15  第1幕16  第1幕17  第1幕18  第1幕19  第1幕20  第1幕21
第1幕22  第1幕23  第1幕24  第1幕25  第1幕26  第1幕27  第1幕28
第1幕29  第1幕30  第1幕31  第1幕32  第1幕33

第2幕1  第2幕2  第2幕3  第2幕4  第2幕5  第2幕6
第2幕7  第2幕8  第2幕9  第2幕10  第2幕11  第2幕12
第2幕13  第2幕14  第2幕15  第2幕16  第2幕17  第2幕18
第2幕19  第2幕20  第2幕21  第2幕22  第2幕23  第2幕24
第2幕25  第2幕26  第2幕27  第2幕28  第2幕29

ロンドンから南へ80kmあまりの丘陵地帯にグラインドボーンというところがある。そこにオペラ好きの実業家ジョン・クリスティが小さなオペラ・ハウスを建てた。ここで毎年開かれるオペラの祭典は夏の風物詩となり、今日に至るまで英国の人々に愛されている。最初の音楽祭は1934年に開かれ、ナチスに追われた芸術家たちによって、最初期から高水準の上演が行われていた。その顔ぶれは芸術監督としてベルリンで名声を博し、ザルツブルグ音楽祭でも演出を行ったカール・エーベルト、プロデューサーとしてはルドルフ・ビング(50-72 メトロポリタン歌劇場総支配人)音楽監督には、ドレスデン国立歌劇場のフリッツ・ブッシュだった。この録音は、3年目にあたる36年の実況だが、その水準の高さは私設のオペラハウスとは思えない驚くべきものになっている。ブッシュは全体を中庸の表現でまとめ、この作品から静かな感動を引き出すのに成功した。決して個性を主張するようなものではないが、何度聴いても飽きない高度な完成度を持っている。この後、39年を最後に大戦の影響で一時中断した。そんな歴史の狭間で消えてしまいかねなかった瞬間をとらえた貴重な録音である。


モーツァルト ドン・ジョバンニ フルトヴェングラー ウィーン・フィル

■モーツァルト ドン・ジョバンニ

シエピ(ドン・ジョバンニ)
グリュンマー(ドンナ・アンナ)
シュワルツコップ(ドンナ・エルビーラ)
エーデルマン(レポレロ)
エルンスター(騎士長)
デルモータ(ドン・オッタービオ)

フルトヴェングラー ウィーン・フィル 54年

第1幕1  第1幕2  第1幕3  第1幕4  第1幕5  第1幕6  第1幕7
第1幕8  第1幕9  第1幕10  第1幕11  第1幕12  第1幕13  第1幕14
第1幕15  第1幕16  第1幕17  第1幕18  第1幕19  第1幕20  第1幕21
第1幕22  第1幕23  第1幕24  第1幕25  第1幕26  第1幕27
 第1幕28  第1幕29  第1幕30  第1幕31  第1幕32

第2幕1  第2幕2  第2幕3  第2幕4  第2幕5  第2幕6  第2幕7
第2幕8  第2幕9  第2幕10  第2幕11  第2幕12  第2幕13  第2幕14
第2幕15  第2幕16  第2幕17  第2幕18  第2幕19  第2幕20  第2幕21
第2幕22  第2幕23  第2幕24  第2幕25  第2幕26

ウィーンのスター歌手を集めたフルトヴェングラー死の直前の国立歌劇場ライブ。なぜか、異常なほど慎重に進めている。フルトヴェングラーは晩年には難聴だったといわれているので、かなり聞こえにくかった筈で、それで奏者らの動きを見つつ進めて、こんな風になってしまったのかもしれない。途中怪しげにふらつく部分さえある。体調不良だったのかもしれない。すいぶん遅いので全体の時間が気になるが、182分弱で、ワルターの155分、クレンペラーの158分と比較すれば差は歴然としている。カタログの歌の弦の調べも悲しげに聞こえる。消えていきそうな雰囲気だ。これは、オーストリア放送協会の収録なのでラジオ放送も行われたかもしれず、当時聴いていた人たちの中にも、危うさを感じていた人はいたかもしれない。巨匠が最後に力を振り絞って上演した演奏として、静けさの内に記憶に留めたい。


珍しいフルトヴェングラーのカラー映像が残っている。これは、レコーディング・セッションだが、詳細は不明である。映像として残っているフルトヴェングラーの演奏の中では出色の出来で、音質が他と比べていいからなのか、よく分からないが、驚くほどの集中力が作品の味をよく引き出しているのがわかる。序曲しかないので、それ以外は比較できないが明らかにウィーン・ライブを上回っている。すごい演奏だ。


モーツァルト ドン・ジョバンニ クレンペラー ケルン放送響

■モーツァルト ドン・ジョバンニ

ロンドン(ドン・ジョバンニ)
ザデク(ドンナ・アンナ)
クニツ(ドンナ・エルビーラ)
クッシュ(レポレロ)
ウェーバー(騎士長)
シモノー(ドン・オッタービオ)

クレンペラー ケルン放送響 55年

第1幕1  第1幕2  第1幕3  第1幕4  第1幕5  第1幕6  第1幕7
第1幕8  第1幕9  第1幕10  第1幕11  第1幕12  第1幕13  第1幕14
第1幕15  第1幕16  第1幕17  第1幕18  第1幕19  第1幕20  第1幕21
第1幕22  第1幕23  第1幕24  第1幕25  第1幕26  第1幕27  第1幕28
第1幕29  第1幕30  第1幕31  第1幕32  第1幕33

第2幕1  第2幕2  第2幕3  第2幕4  第2幕5  第2幕6  第2幕7
第2幕8  第2幕9  第2幕10  第2幕11  第2幕12  第2幕13  第2幕14
第2幕15  第2幕16  第2幕17  第2幕18  第2幕19  第2幕20  第2幕21
第2幕22  第2幕23  第2幕24  第2幕25

クレンペラーは年老いてゆくに従って、ますますテンポが遅くなっていったが、この頃はまだ普通だった。ちょうどこの時期はロンドンでの大きなポストを得たか、その前後ぐらいなので、苦難の多かったその生涯の中でも幸福な時期だったかもしれない。戦後からフィルハーモニア管時代までの期間についてはよくわからないが、ウィーン響やデンマーク放送などに招かれて幾つもの録音を残している。後のウィーン・フィルとの演奏も含めて基本的にウィーンでのクレンペラーの演奏にはいいものがなく、相性が悪いように感じるが、その他のオーストリア以外の活動はすばらしく、確かに晩年には声楽作品も含めて傑出した録音を残してはいるが、やはり最盛期は50年代と考えていいように思われる。歌手の場合は、一流になる少し前が食べ頃などと言われるがそれと似たようなものをこの時期のクレンペラーにも感じる。すでに序曲から、独特の木管の扱いを特徴とするクレンペラー・サウンド全開で進んでゆく。ここにはクレンペラーの最良のオペラ録音の記録がある。そして、もう1つこの録音にはおまけがある。ツェルリーナをリタ・シュトライヒが歌っていることである。