クラシック音楽、歴史上作曲家アーティスト別
試聴CDファイル

無料ファイル

入口  >  リスト  > その他

メンデルスゾーン フィンガルの洞窟 シューリヒト ウィーン・フィル

■メンデルスゾーン フィンガルの洞窟

シューリヒト ウィーン・フィル 54年

フィンガルの洞窟

シューリヒトはデッカに幾つかのメンデルスゾーンの作品を残している。これらがすべてこの時期にウィーン・フィルと録れられたことによって、メンデルスゾーンの録音の歴史に1つの偉大な足跡を標しづけるものとなった。晩年のシューリヒトは難聴のため音がよく聞き取れなかったが、それでも長年の経験により曲の難所を心得ていたので、的確な指示を出すことができたといわれている。しかし、この録音の頃には実際に聴いた印象によれば、まだ聴力が十分にあったと推察できる。細部に至るまで配慮が行き届いているからである。これほどすばらしいメンデルスゾーンの演奏はおそらく他では見いだせない。生まれる前に父親を亡くしたシューリヒトは、ある匿名の人物の援助によって学業を続けることができ、後にはメンデルスゾーン財団の奨学金を得て、ベルリンへ留学した。シューリヒトは「もしこれらの援助がなかったならば今の私はなかった」といっている。そういうこともあって、もしかすると彼はメンデルスゾーンの作品に対して一種特別な感情を抱いていたのかもしれない。そう思わせるほどこの演奏にみなぎる感情は並のものではない。