クラシック音楽、歴史上作曲家アーティスト別
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ハイドン 交響曲第97番 アーベントロート ベルリン放送響

■ハイドン 交響曲第97番

アーベントロート ベルリン放送響 56年

第1楽章
第2楽章
第3楽章
第4楽章

この作品はあまり取り上げられることがないようだが、この演奏を聴くと不思議に思える。こんなに魅力的なのに・・。豊かに移り変わってゆくメロディを最良の形で煌めかせた希有の名演である。ヘルマン・アーベントロートは1つ1つの表現を決して型にはまらずに自由に伸びやかに歌っている。彼のこのような特徴は彼自身の出自と関係があるのかもしれない。アーベントロートの実家はとても貧しかったので彼は学校に行くことができず、生活のために働かなければならなかった。それで本屋でアルバイトをしたが、そこで売り物の本をあまりに熱心に読むので主人は彼に次々と本を読ませ、そうして独学で教養を身につけたといわれている。このようにして音楽家になったので、音楽院での伝統的な教育を一切受けていない。そのためか、彼の演奏からは自分で学んだ、自分の信じた事柄を、信念をもって演奏する確たる音そのものの力がみなぎっている。すべてのパートに曖昧さは感じられない。そうして彼が晩年の円熟期に達したときに音は光彩を放った。これは演奏芸術の最も輝かしい記録の1つである。