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バッハ マタイ受難曲 メンゲルベルグ アムステルダム・コンセルトヘボウ管

■バッハ マタイ受難曲

メンゲルベルグ アムステルダム・コンセルトヘボウ管 39年

第一部
第1曲 第2曲 第3曲 第4曲 第5曲 第6曲 第7曲 第8曲 第9曲 第10曲 第11曲 第12曲 第13曲 第14曲 第15曲 第16曲 第17曲 第18曲 第19曲 第20曲 第21曲 第22曲 第24曲 第25曲 第26曲 第27曲 第28曲 第30曲 第31曲 第32曲 第33曲 第34曲 第35曲

第二部
第36曲 第37曲 第39曲 第40曲 第42曲 第44曲 第45曲 第46曲 第47曲 第49曲 第54曲 第56曲 第57曲 第58曲 第59曲 第60曲 第62曲 第63曲 第64曲 第67曲 第68曲 第69曲 第71曲 第72曲 第73曲 第74曲 第76曲 第77曲 第78曲

バッハは、受難曲を5曲作曲した。そのうち全曲が残っているのは、マタイ、ヨハネそれぞれの福音書をテキストに使用した2曲で、それ以外は断片的に残されているに過ぎない。こういう組曲は、全体で1つの統一したものを作っていくので欠品があると具合が悪い。言い方を変えると、部分ではともかく、全体から感じられる感動が伝わってこないということになる。それゆえ、全曲が残っている2つの受難曲は、それがバッハの作品であるということも相まって非常に貴重なものとされている。とりわけ、このマタイ受難曲は音楽愛好家にとって特別な作品で、「無人島に1つだけ持って行けるとしたらどのCDを選ぶか」というような設問があった時に、この曲は最も人気が高い。それにも関わらず、初演されてからメンデルスゾーンによる蘇演までの100年間は、この曲にとって"失われた100年"だった。評価も高まってきて時代は20世紀になり、オランダのアムステルダムでは、毎年恒例の演奏会でこの曲が決まって演奏されることになった。当地の大型コンサートホールであるコンセルトヘボウでは、専属のオーケストラが監督のメンゲルベルグの指揮によって毎年この曲を演奏し、愛好家らがヨーロッパ中から集まって、この作品に耳を傾けたと言われている。ここに聴くことができるのは、39年に行われた時の実況録音である。受難曲は通常、音楽ホールではなく、教会で演奏される。教会での演奏の場合は、一般の信徒が歌うに容易な内容に作曲されている合唱部分で演奏に加わる。(この部分は「コラール」という。コーラスの語源)それで基本的に聴衆だけという人は本来いない。みんなで演奏に参加することによって大きな感動を味わうようになっている。しかし、コンサートホールには、演奏に参加しない聴衆がいる。それでも、聴衆の深い共感によってライブ独特の興奮が熟成されることがあり、これはスタジオ録音にはないアドバンテージである。そういう一体感とか深い精神的一致が高みに達した時にどんなだろう・・そういうのがこの演奏から感じられる。全曲は長すぎるので、特に第二部を中心に多くのカットが見受けられるが、それがマイナスかどうかを議論する余地がないぐらいに感銘深い。第二次世界大戦前夜の忍び寄る不穏な情勢にあって、何かに訴えるような切実さと、祈りを捧げる者がもつ独特の平安が満ちている。演奏者と聴衆と時代・・・いろんなものが渾然と混じり合った中から生み出された希有の名演である。